佐賀環境フォーラム学生スタッフの中島です。
第8回目講義は、国立環境研究所 生物・生態系環境センター 生態リスク評価・対策研究室から、室長の五箇 公一 先生に来ていただき、「近年話題となっている外来生物はなぜ増え続けるのか?」、「どんな影響があるのか?」 、「なぜ駆除するのか?」 といった内容で講義していただきました。
まず、「生物多様性が人間社会を守るための必須の基盤である。外来生物を防除する最終目的は生物多様性を守るためである」との切り口で講義は始まりました。
日本に入ってきた外来種で挙げられる例として、ウシガエルがあります。
ウシガエルは、1918年にアメリカから食用目的で輸入されましたが、現代では誰も食べることはないので、どんどん増えていき、内水面の色々な小魚やヤゴが減少しました。
他に挙げられる例としては、アメリカザリガニやオオクチバス、アライグマ、マングースなどがあります。
また、非意図的に日本に入ってくる外来生物の例として、ヒアリ、アルゼンチンアリ、ツマアカスズメバチが挙げられました。
五箇先生が所属する国立環境研究所では、これらを防除する手法を開発されているそうです。
現在、外来生物により在来種が減って寂しい…ぐらいで捉えていましたが、そんな問題では済まなくなっていて、人間社会の安全性を脅かすところまで深刻化していることを知りました。