5/28 第5回講義「海洋プラスチック汚染」

今年度、新しく環境フォーラム学生スタッフになりました、内田です。
第5回目の講義は、九州大学 応用力学研究所 大気海洋環境研究センター 教授の磯辺 篤彦 先生に来ていただき、「浮遊するマイクロプラスチック研究の現状と今後」と題して講演していただきました。

九州大学 応用力学研究所 教授 磯辺 篤彦 先生

マイクロプラスチックとは?

マイクロプラスチックとは、5mm以下のプラスチック粒子のことです。このマイクロプラスチックが現在、海洋環境において大きな問題となっています。

海洋プラスチック汚染

プラスチックは自然に消滅しないため、廃棄されたプラスチックが海にたまる、海洋プラスチック汚染が世界中で起こっています。海岸を清掃するのにも多額のお金がかかるので、観光資源として「有用」な海岸は定期的に清掃活動が施される一方、「有用」でない海岸は放置されてしまう事態が発生しています。

ゴミはどこから

皆さんは、海岸にある漂着ごみの多くは海岸で捨てられたものだと思っていませんか?

実は海岸で捨てられたごみは、2割程度だそうです。残りの8割は、陸で捨てられ川を経て海へと流れ込んだごみなのです。

漂流・漂着ごみは何が悪いのか?

漂流・漂着ごみによって、どのような悪いことが起こり得るのでしょうか。

  • 海岸の観光価値を損なう
  • 海洋生物にごみが絡まる
  • 海洋生物による誤食
  • ゴーストフィッシング
    (海洋放棄された漁網への海洋生物の絡まり)

以上のようなことが考えられます。
ごみが絡まったアザラシの写真はとても有名なのではないでしょうか?非常に重大な問題だということが分かります…。

これからの取り組み

日本のリサイクルはもはや限界で、これ以上の投棄プラスチックの削減は難しいと言われています。そのため、今後に優先されるべき対策は、リサイクル率の向上ではなく、プラスチックの削減と再利用だと考えられます。そのため、一人ひとりのプラスチックの削減意識が大切となってきます!