6/20 第9回講義「増加する『紙おむつ』の現状と将来」

佐賀環境フォーラム学生スタッフの朝比です。よろしくお願いします。
今回で第9回目となる講義は、ユニ・チャーム株式会社 参与 工学博士(東京理科大学 客員教授)宮澤 清 先生にお越しいただき、「増加する『紙おむつ』の 現状と将来」について話していただきました。

ユニ・チャーム株式会社は、国際社会が掲げたSDGs(持続可能な開発目標)達成のために、紙おむつの再資源化に取り組まれています。

紙おむつは、海外から輸入された木から作られるパルプと、水の吸収力が高い石油製品からできています。その衛生製品が製造されて消費されるまでの流れの中でCO2が多く発生するのは、原料の調達と、廃棄の段階だそうです。

高齢化先進国である日本はもちろん、世界中で高齢化がすすんでいます。大人用の紙おむつの生産量が増加しており、地球温暖化を止めるためにはとても重要な問題です。その上、大人用は子ども用よりも大きく、環境負荷増大に拍車をかけます。

紙おむつにかかる環境負荷低減

そこで、原料の面では商品のコンパクト化を図り、森林伐採量を減らしたり、製造ロス品をなくすために製造ロスを使った別の商品を開発したりするなど、取り組まれていることがわかりました。

また廃棄の面では、回収した使用済み紙おむつから底質パルプを取り出し、独自に開発されたオゾン処理を行い、菌やタンパク質が検出されないほどの衛材用パルプにするというリサイクルに取り組まれています。

なんと、それは世界で初めての成功だそうです!

使用済みの紙おむつであっても、再び紙おむつとして生まれ変われるんですね。

水吸着の実演をする宮澤先生

人間の尊厳を守り、如何に行動として移せるか

宮澤先生は、「より快適なおむつをして外へ出かけることができれば、好きなことをして過ごせるようになる。人間の尊厳を守りながら健康的な暮らしや健康寿命を支えたい」とおっしゃっていました。

資源がない日本、再利用のきっかけに

これからも紙おむつはさらに需要が高まります。しかし資源は有限です。「こんな極端なものでできるのなら他のものもできるのでは」と宮澤先生。他の事業にも再利用できるよう活性化すればと思われています。あえて難しい問題に目を向けて活動されていることに感激しました。

受講生の質問に答える宮澤先生